22卒の僕が情報解禁日前に就活をやめる話

自己紹介

僕は都内の法学部に通う大学三年生、21年春から大学四年になる学生です。

大学一年のころから司法試験合格を目指して勉強を重ねてきました。

一年次から大学内の課外講座「法律総合講座(法曹)」を受講し、弁護士の先生や有資格者の研究者の先生と一緒に勉強してきたところです。

司法試験の受験資格は厳しく制限されており、①法科大学院を修了するか、②予備試験に合格することが求められます。この講座も、法科大学院に進学することを主たる目標にしているところ、

そこで目指すようになったのが、②予備試験ルートでした。

予備試験は合格者の平均受験回数が5回と言われるほど難しく、毎年の合格率は3%前後です。これは、受験資格に制限のない試験で最難関なのではないかと思っています(きちんと調べたわけではないですが、おそらくそうです)。

予備試験は早くから受けたほうが良い、という判断から大学三年の8月に初めて受験をしました。

結果は惨敗、一次試験で落ちました。点数は言うのも恥ずかしいほどの点数でした。

言うのはやめておきます。

就活を考えた経緯

予備試験に在学中受からずとも法科大学院に行こうと思っていたところ、それまで就活について特に考えることはなかったのですが

20年の予備試験受験後、就活をしようかと悩むことになりました。その原因は、コロナ禍の影響でオンライン授業の疲れが出たこと、予備試験に落ちたことで気持ちが沈んでいたこと、周りが就活をし始め気が焦ったこと・・・他にもあるかもしれません。

僕は自分のやりたいことがしたくても、つい周りの動向を気にしすぎる傾向がありました。心の中ではやりたいこと、関心があることがあっても、大勢に流されることが今までも多くあったのです。周りの人の顔を見すぎているのかもしれない・・・

だから一番就活を始める要因になったのは、周囲の動向だったように思います。

 

予備試験に落ちた理由は、明らかに勉強不足だったと反省しています。短答の過去問を丁寧にときすぎて数をこなすことを疎かになっていました。各科目30分の時間制限内で解き切る力をつけられず、延長された試験日を迎えてしまいました。オンライン授業により生活時間の夜型化が本番に適応できず、試験中に睡魔との戦いに堕ちそうになりました。(睡魔には勝てましたが・・・)

 

実際の就活では

先に周囲の動向を気にしすぎる自分について書きましたが、それは意見表明になると変わります。ゼミの議論であったり、友達と何かについて話あうときでは活発に何かを言うことはできます。それはどうしてか、自分の見解にはそれなりの根拠をもたせていたからだと今は思います。

・・・だからインターンのグループワークは結構得意だと思っていたのですが・・・

就活は法学部卒の学生が多く進むといわれている、証券会社と信販会社を中心にインターン参加しました。Webテストエントリーシートを出して、事前審査の後インターン参加が認められるというものです。

大手証券会社のインターンに参加した際の話

証券会社の今後のビジネスモデルを考える、という趣旨のテーマでグループワークをするという内容、4~5人で話合うというものだった。

与えられた資料にはその会社の商品やプランに関する説明、顧客に対するアプローチの仕方、詳しい説明をするなど細かい接客をメインにするビジネスモデルが含まれていた。

大口顧客様専用ラウンジ?証券会社に求められるのは安価な手数料と簡素な購入システムであって、そういう高級ホテルのような接客は求められていないのでは?と証券業界には疑問を持っていました。なにせネット証券が台頭しているなか、五大証券会社は指を咥えて見ているようにしか思えなかったからです。

指を咥えているとは言いませんでしたが、顧客にニーズの変化は反論できないほどの指摘だと思っています。購入・口座維持に手数料が1%以上かかるビジネスではなく、簡素化するのが良いのでは・・・というと後ろにこわあい人事担当者様が。他のグループメンバーが気まずい顔をしていた理由がわかりました。

「でもそれは、うちの会社の接客方針とは違うよね」と、就活では企業理念への共感が最重視される(?)ところこういうことを言われると致命傷なのです。

あとから聞いた話、他のグループは大学に出張授業に行くワークショップなどを提案しており、新たな顧客開拓×接客力という案をだしていてあぁ・・・という感じでした。

言葉と態度には気をつけていました。でもやっぱり丁寧な接客(対面重視)という相手方企業の社風とは合わなかったのだと思いました。そもそもそのインターンは、秋頃の比較的感染者数が落ち着いていた時期ではあったものの、対面実施の会社さんだったので・・・

就活をやめようと思った理由

まずは、就活をする意欲が低下したこと。これは裏をかえせば司法試験突破のモチベ回復したことが挙げられます。曲がれなりにも3年間勉強を続けてきた一方で、就活はそんなこんなで数ヶ月で萎えてしまった。

自分のやるべきことが一つに定まった以上、それ以外なことに注力するのは時間の無駄に感じました。それまでは、予備試験を受け、法科大学院入試を受け、さらにそのリスク分散として就活をするつもりでしたが、選考が集中する春先から6月頃にかけて予備試験・法科大学院入試も日程が重複します。

仮に内定が出たとしても、それを理由に甘えて勉強が後回しになる事態を避けたいと思ったというのもあります。法科大学院入試に受かった後内定を辞退するならば、内定をとった意味がないのでは?とも思ったからです。所詮内定を得てもやりたいことそれ自体ではないのですから。

この時期に就活をやめるという決断の背景には、早期先行組の内々定のタイミングが今頃だからというのもあります。別に内々定マウントをするのはその人達の勝手ですが、自分がここで就活をしないと決めておくことで自分の焦りを軽減することができるようになると考えたからです。そもそもコロナ禍でオンライン授業により同級生の就活状況の情報交換が少なくなり、それが焦りを増幅する要因になっているようにも思います。その一方で内々定マウントは聞こえてくるのが若干不思議なのですが・・・

 

就活を通じた反省

就活を模索して良かった

まずは、後悔したくなかったので、模索することは良かったと思っています。大学四年になってから「就活すればよかった」と後悔しても動き出しが遅ければ内定は出ません。勉強を続けるモチベーションは就活モチベより高かったのだと、実感できたのです。

本当に続けたことが自分にはわかりました、それが司法試験を目指し続けるということです。

反省点

とはいっても、もう少し自己分析をしておけばよかったと思います。法科大学院入試にも面接が課されるところもあるため、やっておいて無駄ということはないのかなと思っています。これは今からでもリカバリーできるかな。

後悔の残る反省点を挙げるならば、初動が遅かったというのと、インターン参加する企業を選ぶべきだったというところです。

対面実施が多い会社を受けたところ、時間を食ったということ、旧態依然の大手さんばかり受けたので、うんざりしたり失敗したりする経験が多かったことです。身近なネット証券・自分が普段使っているサービスの会社を受けていたら印象は変わっていたのかもしれないと思いました。

最後に、二年の頃から少しは就活について調べておくことくらいは、しておいても良かったのではと思いました。なにせ三年の夏に予備に落ちてから業界研究などを始めたので・・・業界研究はしておけば自分の知識の裾野を広げることもできたとは思いました。

 

最後に

お読みいただきありがとうございました。弁護士を大学一年から目指して勉強していたものの、周囲の動きを見すぎな性分から焦りを感じてしまいました。

勉強を続けて弁護士になるにせよ、就活をするにせよ、周囲よりも自分が何をしたいかという軸を持つ大切さを学んだ20年度後期でした。焦りを感じるのはきっと自信がないからなのでしょう。意見表明は苦にならないのは、自分なりの根拠を持っているから、根拠は自信を生むということだと気付かされました。

予備試験短答まであと89日と時間が迫っていますが、必ず予備試験短答で180点を取るという決意表明をもって、筆を置きたいと思います。勉強を続ければ、自信を支える実力という根拠がついてくることを信じてがんばります。

読者の皆様へ、心のどこかで僕のことを応援していただけると嬉しいです。